2010年12月29日水曜日

今年の3冊 『ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち』

どうも。久々の更新です。

今日から3回くらい今年読んでこれはと思った本を紹介していこう企画をやっちゃいます。
今回はこの本





Paul Grahamがハッカー(ここでいうハッカーはいわゆるハッカーではなく凄腕のプログラマの事です)として、起業家としての視点から好き勝手いいたい事を書いてる本です。章ごとに話が独立しているので、全部読もうと鼻息荒くしなくても自分が興味ある章だけ読むって方法で十分楽しめます。スパムとか理想のプログラミング言語とか結構コアな話題があってプログラミングわかんない人はそこら辺読んでて辛いものがあると思います。笑

ただ、この本を読む目的は一流のハッカーってのは何を考えてるのかとか、どういう行動規範をもってるのかとか、必要な資質は何だとか、そういう部分に触れるための本だと思うので、訳わからないながらもこういう部分こそぜひ読んでほしいと思うのですが。

21世紀のおもろい事は基本的にIT周りと新興国で起こると思うので、その中で重要な役割を担うハッカーが何を考えてるのかってのを知るのはこの上なく大事です。

ちなみに著者はプログラマでないマネージャーがハッカーをマネジメントするのはあきらめろといっています。僕もそう思います。

ちなみに著者は感情論(技術がわかんないやつになんでマネジメントされなきゃいけないんだっていう。)で言ってる訳じゃなく、技術がわかんないやつはハッカーが運営する会社に打ち負かされるような致命的な意思決定をしてしまう理由と構造を明らかにしてあきらめろと言っています。

ちなみに僕の中では、この本を読むまでそういった理解は無く、感情論でしたね。今でも感情論です。でもそれって意外と大事だと思うんです。

意思決定の上でも、感情の上でも技術わかってないと痛い目見ますよっと。

さて話は変わり、この本で個人的に秀逸だと思うのは、富の話とそれに連なる格差は健全なサインなんだ(少なくとも今の段階では)って話。あとものつくりのセンスのところと理想のプログラミング言語のところ、普通の奴らの上をいけってところ、あと中学校でなぜいじめが起こるのかの考察も秀逸であります。

まとめを作りにくい本なんですがちょっとまとめると

・プログラマでないならハッカーをマネジメントするのをあきらめろ
・富をつくるもっとも合法的な方法はベンチャーを立ち上げる事。その際、プログラミングは強力な梃子になりうる
・生産性の差に基づく格差は健全だ
・(ムーアの法則のおかげで)ハードウェアのスペックよりも、人間の時間の方が貴重になっていくので、将来の言語はより抽象度の高い高レベルな言語になること
・プログラミング言語には優劣がある。上手く設計された抽象度の高い言語を学んだ方がいいよ
・ハッカーは美しい者が好き。良いデザインは単純でかつ奇妙なほど美しい
・ハッカーは縛られるのが嫌い。ハッカーにとってルールは破るもの(いい意味でも悪い意味でも)
・ハッカーは科学者よりも画家に似てる
・早すぎる最適化は危険。とにかくβ版を出してユーザーの声をきこう
・大企業のトップが恐れてるのは実は僕らなんだ。ビルゲイツが最も恐れてるのは僕らなんだ
・どんな時代にも少数のホットなトピックがあり、それに向けて猛烈に面白い事をやってる少数の集団があるってこと。(少数ってのがみそ)そこに属す事がおもしろいことをやるために何より一番大事なんだって事。そして(暗に)それはIT周りでシリコンバレーで起こる(起こってる)よってこと。
・センスが大事だよ
・外注の基準は競争的かどうか(社内にもつと競争的でない部分は外注しちゃいな)
・普通である事の上をいけ。人と変わった事をして、それに自信を持つ事。人と同じ事をやってる事にビビろう。普通の奴らの上をいけ

こんな感じですね。最後に一言だけ。

語弊がかなりあるけどプログラミングは難しくありません。まだ遅くない。遅いなんて事は無い。何か悶々としてて何かやらかしたいと考えてる人はぜひプログラミングを勉強してください。世界観が大きく変わります。

では今日はこの辺で(。・ω・)/

0 件のコメント:

コメントを投稿