2010年12月31日金曜日

今年の3冊 『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』

今年の3冊シリーズ第2弾。
ちなみに第1弾はこちら→『ハッカーと画家 コンピューター時代の創造者たち』

第2弾で紹介するのは今年おそらくビジネス界で最も話題になったfacebookを描いたノンフィクション『facebook 世界最大のSNSでビルゲイツに迫る男』



単にドキュメンタリーとして読むのもおもしろいです。
ちなみに上映前から話題になってるThe Social Networkの原作でもあります。

ただ僕がこの本をおもしろいと思ったのは2010年の僕に、この本のもう一人の主人公であるエドゥアルドの姿が重なったからでもあります。

エドゥアルドは初期のfacebookの設立資金の捻出とビジネス面を取り仕切るという役割をになっていました。それがナップスターの創業者ショーンパーカーの登場と、facebookの凄まじい成長によって徐々にザッカーバーグと疎遠になっていきます。

ここの描写がすごい。まるで去年の自分を見てるようで非常に考えさせられました。ザッカーバーグら技術者たちが、シリコンバレーに行き、大学を中退する覚悟でfacebookにすべてを注ぎ込んでるとき、エドゥアルドはニューヨークで投資銀行のインターンに参加し、バケーションが終わっても大学に通いながらfacebookに中途半端にコミットしていきます。そして最後は...

結局ビジネスであれなんであれ、成功しているものは尋常じゃない、常軌を逸した"熱"によって支えられてると僕は思います。

心の底からこれをやりたい。これを実現したいという思いなしには何も生まれないのだと今の僕は確信してます。

そして、それは他人に強要されて出てきたものではなく、自分の心の底から自然に出てきたものではいけないと思います。たとえ、それが失敗したとしても"I still love what I did."といえるぐらい愛せる事じゃないとたぶん途中で心が折れます。そういったことを続けてると不幸な人生になってしまうと思います。

エドゥアルドはハーバードのエリートとしてのプレッシャー、親からのプレッシャー、自分が所属することになった秘密倶楽部でのプレッシャー...いろいろなノイズの中で、それに影響を受けながら意思決定していきます。一方、ザッカーバーグはハッカーらしく、訴訟が起ころうが友を切り捨てようが何だろうがノイズは無視して自分のやりたい事にとにかく没頭していきます。その2つの対となる描写が僕の心にはこの上なく響きました。

そしてエドゥアルドに共感する人も多いんじゃないかと思います。このノイズとどう付き合うのかってのは多くの人にとって重要な問いです。

あと所々で出てくるザッカーバーグのギークな描写もいいです。
ナップスターやpaypalといった名前が出てくるのもうれしいですね。オーッて感じで。

色々な視点から、色々と楽しめそうな本だと思います。
facebookをやってなくても、ITに詳しくなくても、起業に興味がなくとも
楽しめるおすすめの一冊です。

では今日はこの辺で(。・ω・)/

0 件のコメント:

コメントを投稿